高血圧について

高血圧はなぜ治療をしなくてはいけないのでしょう。

血圧が高い状態が続くと、血管や心臓に負担がかかり、動脈硬化や心肥大が進みます。

結果、脳卒中や心筋梗塞、心不全、不整脈や動脈瘤、腎不全などの多くの疾患が起こります。

男性で収縮期血圧が10㎜Hg上昇すると、約20%脳卒中になりやすくまり、約15%狭心症や心筋梗塞になりやすく死亡もしやすくなると言われています。

このように、高血圧とそれによる動脈硬化の進行を放置するのは危険なことなのです。

 

血圧の治療

高齢の高血圧の患者さんを治療すると、治療しなかった場合に比べて高血圧関連死亡を減らすことができます。 脳卒中死亡は36%減、虚血性心疾患死亡は25%減、さらに全死亡も10%以上少なくなります。 また最近になって、高血圧は認知症のリスクになることも分かってきました。

日本人の平均食塩摂取量は1日11~12 gです。 それを1日6 g未満にするほか、減量、適度な運動、節酒、禁煙、ストレスの回避などで、一定の血圧を下げる効果があります。

食事療法や運動療法、生活習慣を改善しても、どうしても血圧が高い場合には薬物療法(血圧の薬)を合わせて使います。

 

高血圧の診断

まずは血圧を測定します。 測定は別の日の数回の測定結果で判定します。 血圧測定には診察室で測るものと家庭で測るものがあります。

診察室血圧で収縮期血圧/拡張期血圧のどちらか一方、あるいは両方が140/90mmHg 以上であれば、高血圧と診断します。

家庭血圧値では135/85mmHg 以上を高血圧とします。

 

家庭血圧

最近の研究で、心血管病(脳卒中や心筋梗塞など)の発症を予測する方法として、診察室血圧よりも家庭血圧の方が優れていることがわかってきました。

このことは、高血圧の診断でも、診察室血圧より家庭血圧の方が信頼性が高いことを示しています。 そのため、高血圧学会のガイドラインでも、高血圧の判定では、診察室血圧よりも家庭血圧にもとづくほうを優先するとしています。

血圧手帳は医院からいつでも配布できます。

 

白衣高血圧

診察時は高血圧でも家庭血圧を測定して多くの時間帯で正常血圧であれば、 病院で血圧が高くても治療する必要はないということがわかってきました。 この診察時のみ緊張して血圧が高くなる例を白衣高血圧と呼びます。

 

仮面高血圧

健康診断や診察時は正常なのに家庭や職場での血圧が高い人がいます。 仮面高血圧の場合、血圧のコントロールが悪い人と同じくらい心血管病を発症していることがわかっており、治療が必要です。

喫煙者、ストレスの多い人、身体的活動度の高い人、アルコール多飲者は仮面高血圧になりやすいので、意識的に家庭や職場で血圧を測りましょう。