新型コロナウイルス感染症の診断と治療

更新:2022年8月4日

 【新型コロナを疑う人】

発熱または感冒症状等があり、COVID-19を疑う人に検査が行われます

【濃厚接触者】

 以前は保健所が濃厚接触者の認定をしていましたが、現在は業務負荷となりご自身での判断にゆだねられることが多いようです。

自分が濃厚接触者になるのかどうか、不安のあるかたは佐賀市の濃厚接触チェックリストを参照してみてください。

【検査と診断】

Ⅰ 核酸検出検査

① rt-PCR(リアルタイム核酸増幅法):特定の遺伝子を増幅させる方法です。ウイルスのコピー数の比較や推移が推定できるため信頼性が高いとされます。鼻咽頭ぬぐいや唾液などで行われます。

② LMP、TMA法等の等温核酸増幅法:簡便な機器でできる方法です。rt-PCRと比べると感度は落ちますが、反応時間は30分~1時間と短く利便性があります。反応でおきる濁度や蛍光強度を測定する器機では、偽陽性が含まれる可能性があります。

Ⅱ 抗原検査(ウイルスの蛋白を検出する方法)

① 抗原定性検査:ウイルスの蛋白を検出する方法です。迅速簡易キットがあり10-15分で判定できます。発症~9日目の症状のある人の診断に用いられます。核酸増幅法に比べると感度は低く偽陰性が多くなります。また、診断用として承認の得られていないキット(精度管理がされていない商品)の販売も問題視されています。

② 抗原定量検査:抗原量を定量的に測定でき、特異度も高いとされます。

Ⅲ 血清診断

ウイルスに対する抗体を検出する方法です。

日本で診断用として承認されたものはありません。

新型コロナウイルス感染症診療の手引き(第8.0版)より

 【治療】

新型コロナウイルス感染症の治療は、重症度でマネジメントが変わってきます。厳密なものではなく、その時の状態や年齢、経過、併存疾患などで療養場所や治療は判断されます。

軽症:SpO2≧96%、呼吸困難なし、画像で肺炎所見なし

多くは自然に軽快します。

重症化リスク因子のある人は、経過観察や入院・療養観察施設の対象になります。

以前は中和抗体療法(ロナプリーブ、ソトロビマブ)が使用されていましたが、オミクロンには効果が弱いことがわかっています。

抗ウイルス薬のベクルリー(点滴3日間)が使用されることもあります。

内服薬では、ラゲブリオ、パキロビッドなどを使うことができますが、重症化因子や内服薬などのチェックをして、適格性を確認する必要があります。

中等症Ⅰ:93%<SpO2<96%、肺炎所見あり

かならずしも酸素投与までは必要ありませんが、病状悪化の可能性がある方たちです。

軽症と同じく、抗ウイルス薬(内服・点滴)の適応です。

酸素が必要ない段階では、ステロイドは使用すべきではないとされています。

中等症Ⅱ:SpO2≦93%、酸素投与が必要

抗ウイルス薬(レムデシビル)が使用され、炎症を調整する薬剤(ステロイド、バリシチニブ等)や血栓を予防する薬(ヘパリン)の使用を検討されます。

ここ最近は感染した高齢者が誤嚥性肺炎(細菌性肺炎)を併発し、入院が必要になるケースが増えています。

重症:人工呼吸器管理が必要な重症肺障害

人工呼吸器、体外式膜型人工肺など使用し、集中治療が必要な状態です。

新型コロナウイルス感染症診療の手引き(第5.3版)より